毎月の勉強会の記録(メモ)

<2023年7月から勉強会をZoomと対面の両方で開催することにしました。

 当面は、原則

・Zoomは、毎月第2金曜日の18:30から開催

・対面は、毎月第3土曜日の17:30から、かでる27で開催

 ・「(読んでわかる やって身につく)解決志向リハーサルブック」に掲載したワークを順次やって行きます。ただし、参加人数他の事情でワークをすることが適当でない場合は、これまで同様の「事例検討」等を行うことがあります。ワークと事例検討の両方をすることもあります。(なお、本の割引購入をご希望の方は「お問い合わせ」からご連絡ください。本が手許になくてもワークには参加できます)

 

<2023年12月の勉強会の記録 対面>

 2023年12月の対面開催(12月16日)。

 今年最後の対面勉強会でした。参加者の方がクライエント役でご自身のご相談のロールプレイをしました。カウンセラー役は9人が一人のカウンセラーとして順番に受け持ちました。内容は仕事上のお悩みだったのですが、3人目くらいまでお悩みの概要を聞きながらリソース探し(又は、コンプリメントできるところ探し)をした後、4人目くらいのカウンセラーからクライエントが語ったリソースを明確化しながらコンプリメントして返すという流れになりました。その結果、クラエントが自身で悩みを整理するとともに解決方策についても見えてきたようでした。7人目くらいのカウンセラーのところで、スケーリングQを使って「お悩みがもっとも深刻だった時を0、ほぼすっきり解決した状態を10としたら今はいくつですか?」と尋ねると「6~7くらい」とのことで、その内容を聞くと悩みが整理され解決方策も見えていることが判る回答がありました。

 クライエントの話を聞きながら、リソース探し、コンプリメント探しをするというソリューションの方法がしっかりできていたことで、クライエント自身が解決方策を見出せたのではないかと思います。

 

 

<2023年12月の勉強会の記録 Zoom>

 2023年12月のZoom開催(12月8日)。

 参加者の方から「ディケアとかグループとかで活動しているとき、ちょっとしたタイミングで患者さんから「死にたい」とか話しかけられることがある。そんな時は、「例外」を探すとかソリューション的に対応するとよいかなと思ってやっている。ただ、短時間しかないといこともあり、対応に困ることも多い。みなさんはそんな時、ソリューションをどう使って対応しているのか?」 との質問があり、参加者を3~5人程度のグループに分けて話し合ってみることにしました。

 グループでの話し合いの後シェアリングしました。参加者の方々からいろいろな体験や考え方の話が出てとても興味深かったです。

 私的には、何人かの方からお話があったように「クライエントの話を『知らない姿勢』で『コンプリメント』できるところを探しながらしっかり聞いてコンプリメントする」というやり方をするかなと思いました。ただ「コンプリメント」って、お世辞でほめたり、クライエント自身が「それ長所」などとはっきり自覚しているところをほめてもあまり効果がないという体験をしているので「気づいてもそこはコンプリメントしないでスルーする」ことも必要という指摘には、そうだよね、結構難しいとこあるよね、と同感しました。ただし、あまり効果がないとはいっても、クライエントにとって悪い方向に働くことはほとんどないのでコンプリメントしてみるのも全く問題ないです。

 

 

<2023年11月の勉強会の記録 対面>

 2023年11月の対面開催(11月18日)。

 いつもはカウンセラー役をする設定のところをケアマネージャー役をするという設定で、ケアマネの面接をロールプレイしたとのことです。ケアマネの面接でもソリューションは使えるけれど、いわゆる心理のカウンセラーとは異なるところもあると実感できたようです。(私は私事都合で参加できませんでした。心理のカウンセラーも教育、医療、司法、民間・・で共通するところはあっても、かなり異なった対応を求められるでしょう)

 

 

 

<2023年11月の勉強会の記録 Zoom>

 2023年11月のZoom開催(11月10日)。

 参加者の方が以前対応した引きこもりの方の役、アウトリーチで引きこもりの方の家で面接する相談員の役を順番に6人でしました。引きこもりのクライエントなのであまりしゃべらないのかなと思っていたら、饒舌といっていいくらいしゃべる方でした。以前対応した引きこもりの方がそうだったとのことでした。引きこもりの方は面談を避けるし会えてもしゃべらないとのステレオタイプが覆りました。しゃべる方も結構いるとのことでした。

 この面接では、よくしゃべるクライエントで問題点が判りやすかったためか、相談員役の方々が助言することが多く、ロールプレイ終了後、クラエント役の方から「助言されても・・・」と感想がありました。助言よりも、話を聞いてくれてコンプリメントしてもらった方がよかった、とのことでした。

 

 

 

<2023年10月の勉強会の記録 対面>

 2023年10月の対面開催(10月21日 かでる27)。

 参加者のお一人が自身の相談でクラエント役をして、クライエント役に一人のサポート役をつけて、カウンセラー役は一人だけれど、他の参加者全員でカウンセラーをサポートするという、これまでしたことのない形式でロールプレイをしてみました。

 

 

<2023年10月の勉強会の記録 Zoom>

 2023年10月のZoom開催(10月13日)。

 参加者のお一人が、子どもの学校の担任に不満を持つ母親(クラエント)役をし、参加者数人で順番にカウンセラー役をしました。縷々不満を述べるクライエントの母親を共感的に理解することの難しさを感じたケースでした。

 

 

 

<2023年9月の勉強会の記録 対面>

 2023年9月の対面開催(9月30日 かでる27)。

 参加者のお一人が自身のケースのクラエント役をし、参加者5人で順番にカウンセラー役をしました。コンプリメントすることの難しさを感じたケースでした。

 

 

<2023年9月の勉強会の記録 Zoom>

 2023年9月のZoom開催勉強会(9月8日)。

 参加者の方に自身の悩みについてクライエント役をしていただき、参加者数人でカウンセラー役をしました。

 

 

<2023年7月の勉強会の記録 対面>

 2023年7月の対面開催(7月29日 かでる27)。

 以前と変わらず、何をするか全く白紙で始めたのですが、初参加の方がいらしたことや約3年ぶりで参加者の方々がどんなことをしていたのか聞きたい、話したいということもあって、事例を含めて参加者の「ソリューション」のうまくいった(失敗した)使い方について話してもらうことになりました。

 長くソリューションを学び使っている方が多かったためか、個々の技法の話ではなく、ソリューションを踏まえてはいるけど、技法はあまり使っていないという話が多かったように思います。

 3年以上開催していなかったにもかかわらず、以前と同じ雰囲気で違和感なく開催できたことが、とてもうれしかったです。懇親会もできましたし。

 

 

<2023年7月の勉強会の記録 Zoom>

 2023年7月のZoom開催勉強会(7月14日)。

 参加者の方が、ソリューション的な新しい質問の仕方をやってみてうまくいったとのお話があったので、その質問を使ってロールプレイをしてみました。

 いつものように参加者の方がロールで相談し、その質問を使ってみることにしたのですが・・・この設定は、質問を使うことになった方にとても大きな負担になりました。

 質問は、クライエントの方が「こうしたいがどうか?」などと尋ねて来た場合、「そうした時に、①もっとも上手くいった場合、②最悪になった場合、③まあこうなるだろうなという場合、について各々どうなると思うか教えてください」という質問です。

 

 

<2023年6月の勉強会の記録 Zoom>

 2023年6月の勉強会もZoom開催でした。参加者のお一人がご自身の困りごとをカウンセラーのところへ相談に来訪という設定でロールプレイをしました。参加者の方はカウンセラーでカウンセリング上の困りごとなので、いわゆるスーパーバイズ的なことになりますが、解決志向ではスーパーバイズも通常の面接と同じやり方で行います。

 このロールプレイとは別に、参加者の方から「傷つきやすい(過敏な)クライエントに対応する時のやり方」「教師などに指示されて来談した生徒への対応」「物欲が強くて万引きが止められない子どもへの対応」などの質問がありました。

 解決志向では「問題(の原因)と解決は無関係」と考え「問題、悩みが解決したとしたらどうなってる?」と聞くことが中心になり、「問題」について根掘り葉掘り聞くようなことはしないのでクライエントを傷つける可能性は小さい。「指示・強制」されて来たクライエントであっても、どうして、何があって指示・強制されたのか?などを聞くのではなく、クライエントにとっての「解決」について聞く。例えば「ここに来たくなんてない」というならば、「もう二度とここへ来なくていいようになるためにはどうしたらいいか一緒に考えよう」などと応えて話し合いできるようにする。万引きが止められないクライエントについても全く同じで、例えば「仮に(もし)万引きを止めたとしたらなにしている?」という話し合いにする。

 また、ブリーフセラピーでは、多くの場合、問題(行動)の解決はその行動が問題ではない別の行動に置き換えられることと考えている、というか、ほとんどのケースでは、問題が解決した時には、問題行動が他の問題のない行動に置き換えられている。

 これは、幼児が転んで痛がって泣いているとき、泣き止ませるのに「痛いの痛いの飛んでけ。どこへ飛んでった?」などと痛みから気をそらして飛んで行った方の天井(のシミとか)に注意を向けるようなことをするのと似ている。もし、骨が折れているならばその手当が必須だが「痛み」への対応は同じだろう。

 

ダウンロード
Zoomでの事例検討の方法
解決研勉強会の事例検討.pdf
PDFファイル 12.1 KB

<2023年5月の勉強会の記録 Zoom>

 2023年5月の勉強会もZoom開催でした。

 

 

 

<2023年4月の勉強会の記録 Zoom>

 2023年4月の勉強会もZoom開催でした。

 

 

 

 

<2023年3月の勉強会の記録 Zoom>

 2023年3月の勉強会もZoom開催でした。参加者の方から、別の参加者の近況報告的な挨拶について質問があり、話した参加者がそれに答え、さらに他の参加者から意見、質問が出てくるという流れで、あっという間に時間が過ぎていきました。

 テーマは「自殺したい」と話したり「自傷行為」のある当事者にどう対応するかでした。

 ソリューション的には、どちらについても、当事者の抱えている事情を「知らない姿勢」で共感的な態度で聞くことが基本だろうという指摘がありました。さらに、自殺も自傷もそうすることで当事者が何を得ようとしているかを聞いて、その得ようとしているものを別のやり方で得ること(いわゆる「置き換え」)を当事者自身が見つけられるように支援するのがソリューション的との話がありました。

 

 

 

<2023年2月の勉強会の記録 Zoom>

 2023年2月の勉強会もZoom開催でした。今回も多くの方が参加しました。前回のビデオで検討の話題となった「言い換え」について、「『言い換え』って何?」という問いかけがでて「解決のための面接技法」にどう書いてあるかとか、みなさんの経験からどうかなど、なんだかんだと話が続き、時間があっという間に経過しました。本にどうかいてあるか?ということで、第4版の記載を読み上げたり(本を持っていない方もいるので)、第3版、第2版にどう書いてあるかなんて話も出て、版によって訳文が微妙に違うことが判ったりして面白かったです。

 

 

<2023年1月の勉強会の記録 Zoom>

 2023年1月の勉強会もZoom開催でした。今回も参加人数が多く、ビデオ視聴しました。ビデオは、インスーの「解決のための面接技法 第4版」付属のもので最初の面接のビデオです。

 参加者から、技法の説明の表示で「言い換え」とされているところが散見されたが、「繰り返し」「要約」とはどう異なるのかという疑問がありました。クライエントのどの言葉、話題をとらえて、どう反応するかは、おそらくカウンセラーの使っている理論、技法やカウンセラー自身の個性によって違ってくるのではないかと思います。上記第4版にもそれに関する記載があります。

 とても微妙なところですが、面接を大きく左右するところでもあります。第4版には、「クライアントと臨床家の相互作用はケーキのようなものである。ケーキが焼き上がると、もはや砂糖と粉を分けることはできない。ケーキの味は材料の配合次第である。クライアントにとっての相互作用の味、つまり臨床家に本当に理解され援助されていると感じるかどうかは、臨床家が技法をどのように配合するかにかかっている」(第4版 41p)という記載がありました。

 

 

<2022年12月の勉強会の記録 Zoom>

 2022年12月の勉強会もZoom開催でした。

 今回は11月に開催した入門講座に参加された方々に出席していただけました。総勢25人位になりました。そのため何時ものようなロールプレイによる事例検討は、少々難しいと思われたため、ビデオを視聴することにしました。ビデオはインスーの「解決のための面接技法 第4版」付属のビデオ中の「危機にあるクライエント」(約25分)で、インスーの面接です。

 短い面接ですが、危機的な状況にあるクライエントがそこから脱出するための最初の一歩を自分自身で見つけるという内容です。

 参加のみなさんの感想では、面接中の「ミラクルクエスチョン」が強い印象だったようでした。見事にはまっている・・・どうして? また、ミラクルクエスチョンに至る前に、様々なリソース探しの質問をしているもののあまり上手くいっていない感じがするとの感想がありました。「困った時のミラクルクエスチョン」だったのかもしれない。それにしても、短時間にクライエント自身に危機から脱出するための最初の一歩を見つけてもらう支援の仕方は見事でした。

 

 

 

<2022年11月の勉強会の記録 Zoom>

 2022年11月の勉強会もZoom開催でした。

 参加者にクライエント役をしていただきロールプレイをしました。提供者ご自身の悩み事で他の参加者数人でカウンセラー役をしてソリューションの面接をしました。

 お話しを聞くと、ご自身の悩み事に対して、その解決のために出来るだろうことに積極的に取り組んでいることが語られていました。そのところを、普通以上に努力し取り組んでいるように思われるとコンプリメントすることで、クライエントも「そうか自分は頑張ってやれることをしている。他の人と同じかそれ以上のことをしている」と考えることができるようになったようでした。

 ただ、それでももう少しできることしなければならないことがあるのではないか、との思いが残ってる様子でした。ロール面接終了後、クライエント役の方から「面接していて話したいことがあったけど、話す機会がなかった」との話がありました。

 面接を振り返ってみると、カウンセラー役の方々がコンプリメントするところを探し、コンプリメントすることに集中しすぎて、クライエントの話を「理解」しようとするところが少し足りなかったように思われました。コンプリメントできるところがいっぱいあったので、そういうことになったようです。

 クライエントの話しをしっかり(共感的に)理解することの大切さを再確認しました。また、クライエントにとっての「ゴール」がどういうものなのかをしっかり聞くことで、クライエントが話したかったことが聞けたのではないだろうかとも思いました。

 

 

 

 

<2022年10月の勉強会の記録 Zoom>

 2022年10月の勉強会もZoom開催でした。

 参加者のケースについてロールプレイしました。提供者の方がどう対応したらよいのか考えてみたいとのことだったので、提供者の方をスーパーバイズする形式でソリューションの面接をしました。

 ソリューションではスーパーバイズも通常の面接も全く同じ方法で行います。スーパーバイズでは、スーパーバイジーがケースにどう対応するかという相談ですので、ケースに焦点を当てるか、バイジーに焦点を当てるか混乱することがあります。これは、例えば、学級担任がクラスの問題を抱えた生徒をどうしたらいいかと相談にくる、という場合と同じです。ソリューションでは「目の前にいる人がクライエント」と考えます。なので「その生徒の状態が良くなったとしたらあなたはどうなってますか?」などと聞いたりします。そう聞くことで、担任が使えるかもしれないリソースを探します。担任の答えが「その生徒と冗談を言って笑っているかな」であったら「これまでその生徒と冗談を言ったことはありますか?」「あ・・ありましたね」「それはどんな時でしたか?」などとその生徒との関係がおそらく良かった時のことをじっくり聞いていって担任が持っているリソースを探したりします。
 今回のロールでは、なかなかそういう流れになりませんでしたが、クライエント(バイジー)の話しをしっかり聞かずにコンプリメントすると失敗するとか、クライエントの話しのテンポに合わせないとクライエントが戸惑うとか、面接でよく起きることがライブで体験できました。

 

 

<2022年9月の勉強会の記録 Zoom>

 2022年9月の勉強会もZoom開催でした。

 ある職場で、周りの同僚、上司が、その人がいることによって業務がうまくまわらないで困っている。そんな場合、上司のさらに上司の立場だったらどう対応したらよいか? ということで、上司のさらに上司の人が相談に来たという設定でロールプレイをしました。ロールでは、その人は職場の紹介で病院を受診しており、軽度の精神的な障害もあると診断されているとのことが明らかになりました。お話しを聞いていると、来談者役の方は、その立場の者として出来そうなことはほとんどしており、来談者役の方自身が、職場での支援には限界があるのではないか、職場での支援も必要だが、病院などの専門的な機関での支援に委ねることも重要ではないかとの気づきがあったようでした。

 

 

 

 

<2022年7月の勉強会の記録 Zoom>

 2022年7月の勉強会もZoom開催でした。

 今回は参加者の提案で、各自のソリューションの使い方をお話しすることになりました。さらに、他の参加者から参加されていた方がちょっと話されたケースがとても興味深いのでそのケースでソリューションをどのように使ったのかとの質問があり、ソリューションをどう使ったかを中心にそのケースのお話しをしていただきました。

 極めて対応困難と思われるいわゆるアルコール依存の方のケースで、参加者は担当のケースワーカーではないもののそれに近い立場でかかわっているとのことでした。コンプリメントを強く意識するとともに、最も中心となったのは「これからどうするのか」という、依存の原因を追究するのではなく、ソリューション的には「解決イメージ」を考えてもらうという姿勢、態度を徹底して対応したとのことでした。

 

 

 

 

 

<2022年6月の勉強会の記録 Zoom>

 2022年6月の勉強会もZoom開催でした。

 今回は事例検討を行いました。転職して新しい職場に入り、そこで若い同僚達に感じた違和感がちょっとした悩みになっているとの相談でした。どのカウンセラー役の方々も、ソリューションの面接では重要な要素になっている「コンプリメント」中心に面接をしていました。クライエント役をされた方から、いろいろな角度からコンプリメントされることで、多くの発見があったとの感想がありました。

 ただ、ソリューションの面接としては、解決像を深めていくとか、リソース探しとかが少し足りなかった感じでした。クライエント中心療法で言われていて、ソリューションでも重視される傾聴とか共感的理解といった方法をとてもうまく使えていた面接だったと思われました。

 

 

 

 

<2022年5月の勉強会の記録 Zoom>

 2022年5月の勉強会もZoom開催でした。

 今回は事例検討ではなく、ワークでもなくソリューションの面接についてアレコレ話し合いました。参加の方々全員に発言していただいていつもとはかなり違った感じでした。「この会はなんでも言えるから」とおっしゃっている方もいました。

 こんな回もいいねとのご意見もありましたので、時々は、フリートークをしてみたいと思いました。

 

 

 

 

<2022年4月の勉強会の記録 Zoom>

 2022年4月の勉強会もZoom開催でした。

 参加者に事例を提供していただき事例検討をしました。

 子育てで子どもが可愛く思えないというおかあさんの相談でした。事例提供者がおかあさん役をして参加メンバーの6人がいつものように順番にカウンセラー役をしました。

 周りに育児を支援してくれる人がほとんどいない中で、年子の幼児2人をいわゆるワンオペで育てていて、現在3人目を妊娠中という方でした。

 本当に一生懸命に子育てをしながら、長男が可愛いと思えないことがあるとの相談で、お話しを聞いていると子育てでは子どもを絶対的に可愛いと思えなくてはならないというような気持がうかがえました。面接では、頑張っているところをいくつもコンプリメントし、大変なことをしているのだから時に子どもが可愛くないとおもってしまうことも普通のこと、誰もが体験することだとお伝えする流れになりました。

 自身が親に可愛がられなかったという体験や夫に子どもが「可愛いと思えない」と相談するとそれはおかしいと言われたことが大きく気になっていたようでしたが、そういうことがあっても、ソリューション的な面接の流れで、今、お母さんのしていることは正しい、頑張っているということが少しづつ納得できたようでした。と、クライエント役をした事例提供者が語ってくれました。

 

 

 

<2022年3月の勉強会の記録 Zoom>

 2022年3月の勉強会もZoom開催でした。

 参加者に事例を提供していただき事例検討をしました。

 障害者事業所に通う利用者さんの事業所(の職員)に対する不満の相談です。不満を持たれてい職員の方が利用者さん役をし、他の参加者7人がカウンセラー役をしました。やり方はこのホームページの「資料」にある「Zoomでの事例検討の方法」とほぼ同じです。

 利用者役をした事例提供者から感想として「コンプリメントがうれしかった」との感想がありました。事例検討から少し外れたところでの参加者の感想として、障害者事業所に関係する諸機関やいろいろな職種の方々の働きが複雑に感じられたとありました。

 ソリューションを使った面接では、来談者自身が解決を作っていくことを来談者自身が持っているリソースを探すことを含めて支援するという基本姿勢で援助するので、カウンセラーが来談者が置かれている状況を客観的に理解できていなければ相談に対応できないということにはなりません。

 

 

 

<2022年2月の勉強会の記録 Zoom>

 2022年2月の勉強会もZoom開催でした。

 参加者に事例を提供していただき事例検討をしました。

 電話相談で、仕事は好きでやりがいも感じているが、職場の上司がよりよい仕事をしていく姿勢に欠けていて、そんな上司が嫌でどうにもできないというような相談でした。事例提供者に相談者役をしていただき、参加者5,6人が相談受理者になってソリューションで相談を受けました。コンプリメントはもちろん、スケーリングQやミラクルQも出てきました。相談者役をした事例提供者から、いろいろ質問してもらうことで、あれこれ考えて問題の整理ができたとの感想がありました。

 

 

 

 

<2022年1月の勉強会の記録 Zoom>

 2022年1月の勉強会もZoom開催でした。

 参加者に事例を提供していただき事例検討をしました。

 スクールカウンセリングの場面で、シングルマザーが中1の息子がゲームに熱中していて困っているとの相談でした。事例提供者が母親をロールしました。

 2つの仕事を掛け持ちして子育てをしている母親で、とても頑張り屋の方でした。終了後、事例提供者から、ロール面接の中でのスケーリングクエスチョンがとても印象に残ったとの感想がありました。スケーリングクエスチョンで息子の様子を改めて見直すと、息子がけっこうきちんとしていることが判ったということでした。息子さんが持っているリソースに、ご自身で気づいたということで、そんなにゲームにのめりこんでいるわけではなさそうだと思えたとのことでした。

 

 

 

<2021年12月の勉強会の記録 Zoom>

 2021年12月の勉強会もZoom開催でした。

 参加者に事例を提供していただき事例検討をしました。

 ただ、今回は、新しい試みをしてみました

 通常は、事例提供者にクライエント役をしていただき、参加者の何人かがカウンセラー役になり、カウンセラー役が交代しながら一人のカウンセラーのようにロールプレイでソリューションのカウンセリングをしています。

 今回は、カウンセラー役を2グループ作りました。ひとグループは長年ソリューションを使っている人たち(グループB 当会のスタッフ)、もうひとグループはそうではない人たち(グループA)です。まず、Aグループの人たちにいつもと同じやり方で相談を受けてもらいます。その間Bグループは、Aグループの相談を聞きません。続いてBグループが同じ相談を受けます。両グループ3人のカウンセラーで30分の時間制限で行いました。相談する方にはご負担をおかけするのですが、勉強会ということでご了解しただきました。

 目的としたのは、AグループとBグループでどう異なるかを参加者に見聞きしてもらうことです。このやり方では、Bグループが模範的な見本を示すということではなく、よりソリューション的に受理するとこんな感じになるんじゃないかという例を示すということです。勉強会はあくまでソリューションを身につけることをめざしています。しかし、実際の相談を受理する際にソリューション以外のやり方することを否定しているわけではありません。おそらくBグループのカウンセラーの方がよりソリューション的な受理になると思われるのですが、それがどうか?ということです。

 今回については、相談内容が極めて深刻な問題だったこともあり、AグループもBグループもその問題に何とか対応しなくてはならないという気持ちが先走り、ソリューション的な面接から少しずれてしまった感じがありました。

 コンプリメントなどを使ってクライエントをエンパワーしたり、よい関係を作った上で、クライエントにとっての解決像を描き(ただし、解決像は変化することもあることを充分にふまえて)、クライエントのもつリソース(それが直接、解決につながらないことであってもクライエントが有能感を持てるようなリソースなどを含めて)をしつこく探す、という基本から少し離れてしまっていたのではないかと思っています。解決するのはあくまでクライエント自身であるにもかかわらず、カウンセラーが何とか解決してあげたいという気持ちが少し強く出てしまい、カウンセラーが解決像を描きリソースを提供しようとしていたようです。


 

 

<2021年11月の勉強会の記録 Zoom>

 2021年11月の勉強会もZoom開催でした。

 参加者のお一人から「最近ソリューションを学び始めたのだが、どうやって学んでいったらよいだろうか?」との質問があり、参加者の方々全員からご自身のソリューションの学び方についてお話しいただき、質問に応えてもらいました。

 みなさん学び始めたきっかけががあり、学び続けているわけがありました。とても面白く、興味深かったです。ワークやロールプレイではなく、そういう話し合い(?)もいいね!ということになりました。今後も機会があれば、ソリューションにまつわる話し合いをしてみようかと考えています。

 

 

 

 

<2021年10月の勉強会の記録 Zoom>

 2021年10月の勉強会もZoom開催でした。

 参加者に事例を提供していただき事例検討をしました。ケガで入院した高齢の父親が退院することになったが、家に戻って生活するためにはかなりの介護が必要とのことで、家に戻ってもらうか、施設に入ってもらうか、考えあぐねて病院のワーカーに相談に来た息子の役をロールプレイしていただきました。

 

 

 

 

 

<2021年9月の勉強会の記録 Zoom>

 2021年9月の勉強会もZoom開催でした。

 参加者に事例を提供していただき事例検討をしました。提供者の職場での仕事上の困難さから生じる悩み、もやもや感についてのご相談でした。仕事の性質上、仕方のない面があるとのしっかりした自覚をお持ちなことがよく感じられる内容でした。そのところを中心にコンプリメントすることで、多少なりとも悩み、もやもや感は軽減したようでした。しかし、提供者にとってどうなることが解決なのか、解決像をはっきりさせることができなかったと思われました。

 フィードバックでは、多くのコンプリメントをすることができたのですが、課題を提供するのをすっかり失念してしまいました。後で考えると、例えば「次回までに、今日お話しいただいた悩みが解決したと思えることがあるかどうか、よく観察して、次回教えてください」とか、課題にするとよかったかなと思います。

 

<2021年8月の勉強会は夏休み>

 

 

<2021年7月の勉強会の記録 Zoom>

 2021年7月の勉強会もZoom開催でした。

 参加者に事例を提供していただき事例検討をしました。ある事業をしている方が社員についての悩みを相談するというケースでした。

 いわゆる産業領域の問題です。ソリューションではどのような領域の問題であっても同じ方法で対応します。対応可能です。

・問題とその解決方法を知っているのはクラエントである

 との基本原則をしっかり踏まえ、知らない姿勢でクライエントの話を聞きます。

 そして、

 困っていることが解決したらどうなっているか?(解決イメージを聞く)

 困っていることに、これまでどのように対応してきたのか?(例外を探す)

 もちろん、コンプリメントできるところを探し、コンプリメントすることが重要です。

 そうすることで、クラエント自身が解決の方法を発見できる可能性が高くなります。カウンセラーが、何が問題か、どう対処すればよいかなど分析して考える必要はありません(「問題の原因を探って解決方法を考える」のではなく「解決を構築する」のがソリューションです)。すなわち、その領域の問題の専門家である必要はありません。もちろん、専門家であっても全く構いませんが。

 今回も、クライエント自身がこれまでしてきたことを振り返り、どうすれば解決する可能性があるか自身で発見しました。

 

 

 

<2021年6月の勉強会の記録 Zoom>

 2021年6月の勉強会もZoom開催でした。

 参加者に事例を提供していただき事例検討をしました。事例提供者が事例の方の役をし、参加者が順番にカウンセラー役をして、ソリューションの面接を行いました。

 担任している小学校高学年の女子児童がリストカットしていることが同級生からの相談で判明し、対応に困っているというケースでした。

 終了後、事例提供者から「コンプリメント」がこころに沁みたという感想がありました。クラエントを「ほめる、認める・・」は、おそらくどの流派(?)でもあまり意識せずにしていることだと思うのですが、ソリューションでは「コンプリメント」という概念でとらえ、技法として訓練します。ある研修会で、自身はソリューションではないという熟練カウンセラーの講師が「うまくいったクライエントと偶然会うことがあるんですが、そんな時クライエントは『先生に・・・と言ってもらってすごく助かった(嬉しかった)』と言うんですよね。「コンプリメント」ってやっぱり凄いです」とおっしゃっていたことを思い出しました。

 あと、今回のロールを振り返ると、深刻で難しい問題だったけど、問題の原因を追究しようと根掘り葉掘り聞く流れにはならなかったと改めて思い至りました。これはソリューションでは当たり前ですが、なかなかできることではないです。

 

 

 

<2021年5月の勉強会の記録 Zoom>

 2021年5月の勉強会もZoom開催でした。

 参加者に事例を提供していただき事例検討をしました。事例提供者が対応している事例の方の役をし、参加者が順番にカウンセラー役をして、ソリューションの面接を行いました。子どもをめぐる家庭内の対立という問題で、福祉的な観点や親権とか子どもの権利といった観点でも多くの問題があるケースでした。ソリューション的には、クライエントを共感的に理解する姿勢でコンプリメントしクライエントの望む解決をクライエントが構築していくことを支援する面接を行うことが原則と思いましたが、クライエントを含め対立している関係者の誰が正しいとか良いとかの価値判断が入り込みやすくとても難しい面接だと感じました。

 クライエントが、自身が傷つかず、関係者も傷つかず、法律に違反しない判断、選択ができるように支援するなぞというのは、言うは易く行うは難し、です。ソリューションでそういう面接ができることは判っているのですが、やはり難しい。

 

 

 

<2021年4月の勉強会の記録 Zoom>

 2021年4月の勉強会もZoom開催でした。

 「リハーサルブック」のワーク5-5,5ー6をやってみました。

 クライエントの愚痴・不満などを聴き、即コンプリメントするという「コンプリメントの千本ノック」というワークです。4人から6人程度のグループで、クライエント役、カウンセラー役、ワークの進行を受け持つ司会役が各ひとり。あとのメンバーは、カウンセラーの支援者です。

 2回やりました。前回(3月)と同じようなことが起きました。

 あくまでも、コンプリメントの「練習」なので、面接が不自然であっても構わないのですが、そうはいっても「面接」の流れを意識してしまいます。今回は特に、コンプリメントする前にクライエントにカウンセラーから「(共感的に)理解」してもらっているという感覚がないと、コンプリメントが入らないという感想が多くありました。参加のみなさんが、ほぼ全員「それはそうだ」と感じていたようでした。

 ワークの目的としては、前回と同じく、どこをどのようにコンプリメントするか、人(カウンセラー、クライエント、状況)によって異なる着眼点のようなものを学ぶことなんですが、ソリューションの経験者の方々は、クライエントを共感的に理解することとコンプリメントが切り離せないようです(当たり前ですね)。

 そんなことも、とても興味深かったです。

 

 

 

<2021年3月の勉強会の記録 Zoom>

 2021年3月の勉強会もZoom開催でした。

 「リハーサルブック」のワーク5-4をやってみました。

 クライエントの話を聴き、コンプリメントするところを見つけ、直接的コンプリメントと間接的コンプリメントを使うというワークです。クライエント役、見つけるカウンセラー役、直接的コンプリメントをするカウンセラー役、間接的コンプリメントをするカウンセラー役の4人一組のワークです。

 2組やりました。あくまでも、コンプリメントの「練習」なので、面接が不自然であっても構わないのですが、そうはいっても「面接」の流れを意識してしまいます。1組目の時に、特にそのあたりで苦労していたので、2組目の時には、面接が極端に不自然になっても全く構わないと確認してやってみました。そうすると、面接の流れといった余計なこと(?)を気にしなくなりました。

 その結果、カウンセラーによってコンプリメントするところが違う!、間接的コンプリメントはあまりコンプリメント的ではなくともオープンQになっているとクライエントの話しが広がったり、深まったりする、など気づきがありました。

 また、ワークの振り返りを参加者全員(10数人)で行い、この気づきの他にも様々な意見、感想があってとても興味深かったです。

 

 

 

 

<2021年2月の勉強会の記録 Zoom>

 2021年2月の勉強会もZoom開催でした。

 事例検討をおこないました。

 クライエントへの対応に困っている事例提供者自身が相談にいらしたという設定で、参加者のうち8人の方がカウンセラー役ということで何時ものようにソリューション的な面接をしました。これはいわゆるスーパーバイズですが、ソリューションでは通常のクライエント相手の面接もカウンセラーに対するスーパーバイズの面接も全く同じやり方で行います。要は、目の前にいる方がクライエントなのです。

 このようなスーパーバイズの面接では、どうしてもアドバイスをしがちなのですが、直接的なアドバイスはほとんどしません。ソリューションの面接に慣れていない場合は、どうしても直接的なアドバイスをしてしまいやすいので、今回は、ロールプレイの面接を始める前に、参加者の方々に直接的なアドバイスをしてもらいました。その上で、ロールプレイの面接を始めたのですが、面接の全体の流れとしては、どうしてもアドバイスをするという方向に傾きがちでした。

 子どもの不登校などの問題で相談にいらした保護者の方との面接でも、クライエントは目の前の保護者の方として面接をし、いわゆるアドバイスはほとんどしません。子どもをクライエントとするのと目の前の保護者をクライエントとするのでは、カウンセラーの姿勢がかなり異なります。

 ただ、直接的なアドバイスであってもクライエントの役に立つことはいっぱいあるので、それが駄目というわけではありません。

 

 

 

<2021年1月の勉強会の記録 Zoom>

 新年(2021年)1月もZoom開催でした。

 事例検討をおこないました。

 事例提供の方が対応に困っている担当のクライエントの役を、参加者のうち8人の方がカウンセラー役ということで何時ものようにソリューション的な面接をしました。

 カウンセラー8人で、一人5分程度と見込んで約40~50分の面接と考えたのですが、みなさん持ち時間を超過してしまいました。結果、フィードバックメッセージを検討する時間がほとんどなくなってしまいました。ただ、面接の内容はかなり濃かったです。クライエントのリソースを引き出す見事な多方面からの質問がいくつもありました。カウンセラー役の方々のソリューション的質問力の高さにいまさらながら唸りました。

 当会でのZoomでの事例検討のやり方の簡単な説明ファイルを下(2020年12月の記録の下)に添付します。ご自由にダウンロードしてください。ちなみに、このファイルが左に寄っているのはZoomで共有するとき、このファイルを200%に拡大して提示するとスマホなどで見ている人にも見やすくする工夫です。

 

 

 

 

<2020年12月の勉強会の記録 Zoom>

 12月もZoom開催でした。

 事例検討をおこないました。

 参加者の方が、どう対応すればよいか困っている事例でした。事例提供者がクラエント、参加者のうち6人の方がカウンセラー役ということで何時ものようにソリューション的な面接をしました。

 6人としたのは、残り時間1時間少しだったので、これまでのZoomでの事例検討の経験から、カウンセラー役ひとりあたり持ち時間5分程度として、大抵は少しオーバーするので6人×6分の36分、残り約20分でフィードバックメッセージの検討と事例提供者からの感想を伺うという時間配分が適当だろうという判断です。その結果、何とか数分時間オーバーでおさまりました。

 当会でのZoomでの事例検討のやり方の簡単な説明ファイルを下に添付します。ご自由にダウンロードしてください。ちなみに、このファイルが左に寄っているのはZoomで共有するとき、このファイルを200%に拡大して提示するとスマホなどで見ている人にも見やすくする工夫です。

 

<2020年11月の勉強会の記録 Zoom>

 11月もZoom開催でした。

 事例検討(スーパーバイズ)をおこないました。

 参加の方の事例への対応について他の参加者全員(6人)でソリューションの面接のように質問していくことを試みました。ソリューションのスーパーバイズでは、通常の面接とほぼ同じ流れでスーパーバイジーに対応します。スーパーバイジーがクライエントですね。

 今回もそいうつもりだったのですが、スーパーバイザー役を順番に回さずにしたことも影響したのか、ソリューション的な質問を投げかけるよりは、直接的なアドバイスが多かったように思います。それが駄目ということはないですし、とても役にたつアドバイスがあったとの事例提供者の感想だったのですが、スーパーバイジーの気づきを尊重するという面ではあまりソリューション的ではなかったように思います。

 あと、やはり「どうしてうまく行かないのか?」「それはこういうことなのではないか」という「原因―結果」の思考は、私たちに極めて強く根づいていて、「こういうことじゃない?」と説明され、それが当てはまっていると感じるととても「安心」するんだなあとあらためて思いました。それは、別にまずいことではないですし、安心すれば多少なりとも余裕をもって対応していけるようになるでしょう。ただ、ソリューション的には、そいういう説明をして安心したとしても、その次には「うまくいったとすればどうなっていますか?」などと質問することになるでしょう。

 

 

<2020年10月の勉強会の記録 Zoom>

 10月もZoom開催でした。

 リハーサルブックのワーク5-3をおこないました。

 ワークでは、参加者のおひとに自身が面接した「不平不満ばかり言い続けるクライエント」を演じてもらい参加者のひとりが面接者をしました。その様子を残りの参加者が見ていて「コンプリメント」するところを探しました。探したコンプリメントから適当と思われるコンプリメントをクライエント役の方に返したのですが、コンプリメントがなかなか入っていかないクライエントで、私的には、凡庸なコンプリメントよりクライエントを理解することの大切さを実感したワークでした。ソリューションをしているとコンプリメントがとても有効な場合が多いので、つい技法的にコンプリメントすることに走り勝ちになってしまうのですが、そういう技法に頼ってしまうことの危うさを体験しました。

 

 

<2020年9月の勉強会の記録 Zoom>

 8月につづいてZoomによる勉強会を試みました。参加者は18人でした。

 参加者の方からの事例でロールプレイによる事例検討を行いました。前回の事例検討では、時間切れになってしまったので、今回は時間をかけてみました。これまでの経験で、一堂に会しての事例検討の約1.5倍から2倍程度の時間が必要と思われたので、2時間弱は使える設定でおこなったのですが、少し余裕があった程度でした。

 前回までと同じく、面接者の交代が難しかったです。一堂に会しての場合だとジェスチャーで要請できるのですが、Zoomではそういうわけにはいきません。事前に交代の順番を示して、実際の交代は面接者が自らが交代するか、画面の字幕で交代の要請を出す方法で行ったのですが、字幕は見落としがあったりして、なかなかスムーズにきませんでした。

 今回も、Zoomを使いこなして勉強会をするにはまだまだ慣れが必要だなと感じました。新型コロナ感染症の勢いがなかなか収まらない現状もあり、今少し、Zoomでの勉強会を続けてみようと考えています。

 

 

<2020年8月の勉強会の記録 Zoom>

 例年8月の勉強会はお休みなのですが、今年は、7月につづいてZoomによる勉強会を試みました。参加者は16人でした。

 3月に予定していた「万引きをほめる」ワークと事例検討を行いました。ワークはZoomの画面共有機能を使ってみなさんの発言をワードで入力して共有しました。また、過去に行ったこのワークの結果のファイルをチャットのファイル共有機能で提供しました。

 事例検討は、参加者の事例をいつもの勉強会のやり方で実施しました。7月の際にも感じたのですが、やり方の説明とタイムマネジメントがとても大切と思いました。今回は、時間が不足し10分ほど時間オーバーしてしまいました。一堂に会しての事例検討の約1.5倍から2倍程度の時間が必要との感じです。今回の事例検討では、Zoomの機能を使って、面接している2人だけが画面に表示されるようにしました。それ自体はうまくいったと思われるのですが、面接者の交代のタイミングがちょっと難しかったです。

 今回も、Zoomを使いこなして勉強会をするには慣れが必要だなと感じましたが、新型コロナ感染症の勢いがなかなか収まらない現状もあり、今少し、Zoomでの勉強会を続けてみようと考えています。

 

 

<2020年7月の勉強会の記録 Zoom>

 新型コロナウィルス感染症のために3月から6月までの勉強会は止むを得ず中止となっていました。そのため、7月の勉強会は、ネット上の双方向会話システムであるZoomを使って開催してみることとしました。当会では初めての試みです。

 できるだけ毎月の勉強会のスタイルでやってみようと考え、

1 自己紹介(名前、何者か、最近あったいいことを手短に話す)

2 ワーク(「コンプリメントシャワー リハーサルブックの<5−2 「コンプる」シャワー>)

3 できれば事例検討

 と予定しました。

 途中参加の方も含めて17人が参加しました。多くの方がZoomを使った経験があったようで、接続での大きなトラブルはなかったと思います。ただ、申し込みされて参加しなかった方がいらしたので、もしかすると接続のトラブルがあったのかもしれません。

 「1」はなんとか出来ました。お話は理解できるし、笑いもあるのですが、パソコンの画面越しでは、いつもの会場の雰囲気は伝わってこないと感じました。

 「2」は、Zoomの機能で3〜4人のグループに分けて行いました。ただ、いつものようにワークのやり方を説明し、まずはやってもらい、判らないことがあれば、手を上げてもらってそのグループに説明に行くというやり方はできず、ワーク開始前に、かなり丁寧に説明する必要がありました。加えて、この日は、当会のスタッフを各グループに配置できたのでなんとかワークができたように思います。その結果、いつもの倍位の時間がかかりました。

 全体のシェアリングで、Zoomでのワークの感想もお聞きしたのですが、そう違和感はなかったようでした。ただ、ワークを進行する側としては、グループに入ったスタッフともども少々配慮が必要だと思いました。

 Zoomを使いこなして勉強会をするには慣れが必要だなと感じた次第です。

 もっとも、東京から参加された方とか道内でも遠方の方が参加できたりと、メリットもあるなあと。

 新型コロナ感染症の感染の勢いがなかなか収まらない現状もあり、今少し、Zoomでの勉強会を続けてみようと考えています。

 

 

<2020年3月から6月の勉強会は「新型コロナ感染防止のため中止しました>

 

 

<2020年2月の勉強会の記録>

 2月の勉強会は、リハーサルブックの「ワーク4−2 欠点も人から見ると?(入門,初心)をしました。ワークはスムーズにできました。リソース探しのワークなのですが、その前に、クライエントのお話をしっかり聞いて受け止めることがとても重要だと感じたとの感想がありました。今回のワークの前の章、リハーサルブック第3章の「傾聴はしないの? ソリューション的傾聴〜知らない姿勢」の重要性を再確認することになりました。

 事例検討もしました。新人を支援する対応(コンプリメント、リソース探し・・)の検討でした。

 次回、3月の勉強会では、リハーサルブックの「ワーク4−3 万引きをほめる(入門,初心)」を予定しています。

 

 

<2020年1月の勉強会の記録>

 新年最初の勉強会では、リハーサルブックの「ワーク4−1 ネガポジ変換(入門・初心〜)」をしました。ネガポジ変換は、コンプリメントするところを探すと同時にリソース探しでもあり「ネガポジ変換した見方で問題を捉えると,問題の解決に使えるリソースを探しやすい」 技法です。今回のワークでは、参加者からの「クライエント(の持っている能力)を多面的に捉える訓練になるという感想が印象的でした。

 次回、2月の勉強会では、リハーサルブックの「ワーク4−2 欠点も人から見ると?(入門,初心)」を予定しています。時間的な余裕があれば、事例検討もします。

 

 

<2019年12月の勉強会の記録>

 12月の勉強会では、リハーサルブックの「ワーク3−2 頑張っていることは何ですか?(入門・初心〜)」をしました。このワークも「知らない姿勢」を経験することを目的にしたものです。ベテランから初心の方も楽しそうにお話しされていました。とてもやりやすく、盛り上がるワークでした。

 次回、2020年1月の勉強会では、リハーサルブックの「ワーク4−1 ネガポジ変換(入門,初心)」を予定しています。時間的な余裕があれば、事例検討もします。

 

 

<2019年11月の勉強会の記録>

 11月の勉強会では、リハーサルブックの「ワーク3−1 「大切なものの話」(入門・初心〜)」をしました。「知らない姿勢」を経験することを目的に、先月(10月)のワークだった「TST」を使って「大切なものの話」を聞くワークです。みなさん盛り上がってワイワイお話しする中で、どんな質問をするかで話の流れが大きく違ったり、知らない姿勢で質問をすると思ってもいなかった話が聞けたりするという体験をされていました。

 次回12月の勉強会では、リハーサルブックの「ワーク3−2 頑張っていることは何ですか?(入門,初心)」を予定しています。時間的な余裕があれば、事例検討もします。

 

 

<2019年10月の勉強会の記録>

 10月の勉強会では、リハーサルブックの「ワーク2−2 「TST」(入門・初心)」をしました。このワークも面接の基本のワークです。「聞き手」(セラピスト・・)が、「話し手」(クライエント・・)の話した言葉、話題について質問することを繰り返して会話を続けるというとても単純なルールのワークなのですがけっこう奥が深いです。

 ワークの後は事例検討を行いました。今回は、参加者ご自身の困りごと相談でした。事例提供の方、セラピスト役をされた方々、フィードバックメッセージ作りに参加されたみなさま、それぞれ何か持ち帰っていただけたかと思います。

 次回11月の勉強会では、リハーサルブックの「ワーク3−1 「大切なものの話」(入門,初心〜)」を予定しています。時間的な余裕があれば、事例検討もします。

 

 

<2019年9月の勉強会の記録>

 9月の勉強会では、リハーサルブックの「ワーク2−1 サイレント・インタヴュー(入門・初心)」を参加者全員でしました。

 面接の基本を体験するワークです。初心者向けのワークですが、やってみるとベテランの方も新たに感じ得るものがあったようです。

 ワークの後に、参加者の方に、その場で事例を提供していただき「事例検討」を行いました。当会の「事例検討」は、事前の準備が全く不要なのです。それでいて、提供者の方や参加者の方には、少しでも何か得るものがあることを目指しています。今回もみなさんそれぞれ何か得ていただけたかと思っています。

 次回10月の勉強会では、リハーサルブックの「ワーク2−2 「TST」(入門・初心)」を予定しています。

 

 

<2019年7月の勉強会の記録>

 7月の勉強会では、リハーサルブックの「ワーク1−2 過去・現在・未来のワーク(入門,初心)」を参加者全員でやりました。

 6月のワーク同様、入門,初心者向けのワークで、問題を解決しようとするとき、多くの人はほとんど意識せずに問題の原因を探しそれに対応することで問題を解決しようとすること、に気づいてもらうワークです。参加者の半数ほどがソリューションの考え方を熟知している方だったこともあって、原因を探す質問があまり多く出ませんでした。それでも、初心者の方からは、原因探しの質問が多くだされることに気づくことができました。

 このワークの後、参加者の方から事例の提供をしていただき、勉強会では定番のロールプレイによる事例検討を行いました。

 8月の勉強会はお休みなので次回は9月13日です。「ワーク2−1 サイレント・インタヴュー(入門・初心)」をする予定です。短時間でできるワークなので、ワーク終了後、事例検討も可能かなと考えています。 

 

<2019年6月の勉強会の記録>

 

 6月の勉強会では、リハーサルブックの最初のワーク(14pの「ワーク1−1 問題を聞かずに問題を解決する」(初心者向))を参加者全員でやりました。

 ソリューションの入門者向けのワークということで、初心者の方には、ある種の質問をすることでクライエントに問題を聞かなくてもクライエント自身が問題を解決する手がかりを得られる可能があるという新鮮な驚きを体験をしていただきました。一方、既に、ソリューションを使っている方は、新鮮な驚きはなく「当たり前」「そうだよね」といった感想でした。

 ということで、このワークは、入門の方向けということが確認できた、というオチでした。

 また、コンプリメントの質問を入れてみてもいいのではなど、このワークの改良の提案がありました。

 7月は、「ワーク1−2 過去・現在・未来のワーク(入門,初心)」を予定しています。ただし、参加者の人数、ご希望などで、事例検討などに変更されることもあります。