質問・討論の部屋

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コメント: 8
  • #1

    品田一郎 (火曜日, 23 4月 2024 11:46)

    調べるよりも皆さんにお聞きした方が早いというか、手抜きをしようという魂胆からの質問(笑)。

    Q:シェイザーやインスーさんは、フロイトのいう無意識をどういう風に考えていたのでしょうか?

     無意識。もう少し端的にいうと防衛機制のことです。アンナフロイトが整理した抑圧、否認などの防衛機制のことです。ヒトはいろいろな自己防衛をしますよね。それは面談でも同じ。
    そのクライエントが作る壁に対して、SFAはどう考えて、どういう風に対処しようとしているのか。そこを知りたいのです。

    SFAの初期のころの概念にクライエントを三種に分けるアイデアがありました。カスタマータイプ、コンプレインナントタイプ・・・。
    それを途中から言わなくなった、というか概念放棄したと思うのですが、そういう理解は合ってますか。
    じゃあ、なぜ放棄したのか。
    これは推測ですが、あるいはちゃんと説明されているのかも知れませんが、僕が知らないので推測で書きます。クライエントを三種に分けることは、クライエントを評価査定することだという反省があったのかと思われます。そういう風に評価してはいけない、というSFA哲学に深化、進化があったのかな、と。
    理念としてピュアになったのかと思える。
    ピュアになったというのは一面、SFA哲学の深化かも知れぬと思いながら、一方で実務的な感触からは遠のいたとも感じるのです。
    フロイトの精神分析って、セラピストはクライエントを選びます。神経症水準とか精神病水準とか診断をして、そして精神病水準のクライエントについてはあまりいじらない、クライエントとして扱うことを除外している。変化について悲観的なんだろうと思えます。
    このあたりのクライエント査定ってSFAはやるのかやらないのか。

    ・・・というところで、いったん止めます。
    なんだか自分で同じところを堂々巡りしているみたいな質問なのかも、って思う。すみません。

  • #2

    木村靖子 (火曜日, 23 4月 2024 22:40)

    面白いスレッドですね!
    SFAって!そもそも防衛規制を意識してたのかな?防衛規制のおかげで、精神が崩壊せず!それなりにやっていけているなら、それも良いよね!と言いそう。
     相談しにきたのに壁を作ってしまう人?血が吹き出している心を見せたくなくて、鋼を胸に巻いてるのかな?
     仕事で指導をしなきゃと、スーパービジョンするぞーと意気込んでも、めちゃくちゃ防衛されて、話が建設的には進まない事がよくあったけ!

     先日の解決研のリアル勉強会で、私自身をクライアントにしてもらいました。
    振り返ると、私もいろんな場面で防衛規制が働いていた感じ!
     セッションで一番効果があった事は、「ノーマライズされた事だった!」
     なんだろう、ありのままを認めてもらえた事で、殻が取れた感じがしています。  
        立ってた腹が横になった?   安全だとわかれば防衛なんかいらないもんね!

        ともあれ、私もスティーブ・ディ・シェイザーの蘊蓄を知りたいです!

  • #3

    品田一郎 (月曜日, 29 4月 2024 22:15)

    木村さん、感想ありがとうございます。
    木村さんはとても健康的だから、「安全だと分かれば防衛なんかいらないもんね!」と思えるのだろうと思うのです。ここは安全な場という判断ができるのは健康だからですよね。

    面談場面で、安全な場であることを保障してこちら側が開いても、なかなか開かずに、他責的に事態を認知する人っていると思うのです。
    そういう人をスティーブやインスーはどう考えて、どうアプローチしようとしたのかなということを知りたい。
    症状=環境要因×本人特性(身体的なものや形成された性格)という考え方。症状を行動と言い換えてもいいかも知れません。つまりアウトプットされる行動は、本人に内在する特性と環境との相互作用であるという考え方。これってすごく普通の考え方ですよね。これをSFAの考え方と照合した場合に、SFAの方法って、本人に内在する負の特性というものを「とりあえずは話題にしないで接近してみる」ってことなのかなと思うのですよ。
    その接近法は僕は基本的には正しいとは思うのです。本人に内在する資源を活用する、気づいていなければ引き出す。有用な接近法とは思いながら、です。でも、これ一本鎗だと、あまりに強い負の特性(例えば、猜疑心、他者不信、被害者意識一辺倒)にがんじがらめに縛られているようなクライエントに、歯が立たずにウンザリしてしまうってこともあるだろうに、と思うのです。
    そんなクライエントのときに、どうするもんだろうなあ、という疑問です。
    SFAの方法が、あえてとりあえず負の特性を採り上げない(この理解は正しいですか?)としたら、その方法はそれまでの手法と一線を画する画期的な方法で、変化を促す新しい方法なのかも知れないのです。
    が、が、が、・・・やっぱりそれでは極端に思想的な純化に走った理論であり、実務的には不自然さがつきまとってしまうような気がするんですよね。

    うまく言えてませんなあ。
    とりあえず・・・。

  • #4

    木村靖子 (火曜日, 30 4月 2024 08:11)

    相談をするという行動を取れるという事は、めちゃくちゃ健康的?
    猜疑心に飲み込まれていたならば、そもそも相談行動は取らないのじゃないかな。
    司法の場面では、相談をしたくないのに、無理やり引きずり出される事もあるのかな?

    素直に話せば別の解決の道が開かれるのに、本人は全くそこに行き着けない。そこを突破していくのがその人を取り巻く関係性?家族、友人、神という名の信仰などの愛なのかな!
     「安全な環境を用意する」どうも上から目線に感じてしまうのです。
     「解決」とは、何をもって解決というのか?
    周囲の多くの人からしたら、明らかに、そうじゃない生き方がある、別の視点から捉えたらもっと楽に幸せになれるのに!と思うのに〜ーー。
     でも、その人は、何故かそこから抜け出す事を選ばない〜!
    いやいや、そこにいる事を選択しているのかもしれない!

     そこに理解が及ぶとまた違う世界が見えてくる。

     最後まで他人を恨んで死んで逝かれた方が居ました!
    私はその方の攻撃から、バーンアウト寸前、立ち直るのに三年かかりました。その方に寄り添おうと必死にサポートをしました。
     今思うと、その方のありのままを、操作しようとするのではなく、そのままに共に居ることに徹していたら、違った関係になっていたのかもしれないとー30年前のケースですが浮かんできました。

  • #5

    品田一郎 (火曜日, 30 4月 2024 11:24)

    裁判所の調査官が長かったから、どうしてもそこで出会った当事者像が基本イメージなんでしょうかね。
    【司法の場面では、相談をしたくないのに、無理やり引きずり出される事もあるのかな?】という質問にお応えすると、そうですね、司法と言ってもいろいろな場面があるので一概には括れないですが、非行少年の場合なんかは、家裁に呼び出されて来るので、決して喜んで来るわけではない子どもたちと親御さんです。3タイプに分ける初期のSFAなら、ビジターかコンプレインナント。家事事件で離婚事件なんかでは、離婚申立てをした人はカスタマーかコンプレインナント。申し立てられた人(夫が多いが)は、コンプレインナントかビジターが多い。多くの当事者が自ら自分の問題として相談に来られているわけではありません。でも、こういう分類でいうとカスタマーという人たちは、司法でも福祉の現場でもどこの世界でも、そんなに多くはないんじゃないのかなと思います。なのであまり自分が特殊な当事者を扱ったから当事者不信・疑心暗鬼になってるとは思いたくないのですが。

    僕の問題意識を端的にいえば、SFAで初期にはクライエントを3タイプに分けていたのに、それを言わなくなったのはなぜか、ということを知りたいってことなんです。
    ①そういう分類は無意味で、相手を信頼して付き合いつづけてSFAの面談技法を用いれば、必ずや相手は自分の道を見つけられるもんだ、と考えたのか。
    ②ビジタータイプのクライエントは存在するが、とりあえず、そういう人が変わるか変わらないかは分かんないが、SFAは今までとは一線を画する哲学と技法なので理論として純化するんだ、という発想で、実務的な解決や効果の検証は視野の外に置いたのか。
    ③ビジタータイプの人はSFAの対象とはしないことにして、そおっと排除しているのか。

    ・・・③ということはないのかも知れないが、①の考えだとすると、あまりに楽観的じゃないのって感じるんですよね。

  • #6

    サッチャン (木曜日, 02 5月 2024 14:31)

    カスタマー、コンプレイナント、ビジターと言うのは、クライエントを査定しているのではなく、「クライエントとセラピストの関係性のタイプ」の分類なんです。ですが、この言い方だとクライエントの査定、評価と思われてしまうので、この呼び方をやめたのだと思います。
    でもこの考え方を捨てた訳ではないんです。

    テキスト「解決のための面接」第4版 59ページ(第3版なら71ページ)以降を見て下さい。
    面接のやり方「クライエントの望みに共にどう取り組むか」を三つの状況に分けて説明しています。
    1.クライエントに望みがあり、自分自身がその解決に関わると考えている状況
    2.クライエントが「他の人が変わる必要がある」と考えている状況
    3.クラインとが変化に無関心、もしくは抵抗している状況
     それぞれ、どれに当たるかは明白ですよね?
     どの場合でも、クライエントの認識、望みを尊重し、丁寧に寄り添うことが基本ですが、進め方はそれぞれです。そしてこれらはその時の「状況」であって、面接の進め方によって変化しうることが示されています。
     第3の場合では、非行少年(少女ですが)とインスーの面接が具体的に示されています。 
     勿論『どんなクラエントも必ず変化する」と言うのではなく、その可能性があるという事です。

     70ページ以降ではステイーヴの「抵抗の死」と言う論文を引用し、「臨床家の課題に従わないクライエントは、抵抗しているのではなく、その課題がクライエントにそぐわない事を臨床家に教えることによって、まさに治療に協力しているのである」とも書いてあります。

     ご一読の上、また感想をお寄せください。

  • #7

    おだじま (木曜日, 02 5月 2024 15:34)

    SFAの学びを始めた頃、カスタマータイプ、コンプレイナントタイプ、ビジタータイプに分けて面接を考えることで、クライエントに寄り添った対応ができるなぁととても感心しました。
    私は今もこの考えはとても大事だと思っていて、クライエントを査定するのではなく、クライエントとセラピストとの関係を三つのタイプに分けて査定するのだと聞いて、益々納得していました。セラピスト自身を含めたシステム(関係性)の中で面接を考えることで、セラピスト自身をも柔軟に変化させていき、クライエントとの間で何らかの変化が生じる、その結果、クライエントに沿った何らかの解決が生まれるということがあるのではないかと思うのです。
    SFAでは誰の中にも防衛があるのは当然と考えていて、あえてそれを取り上げなくても、クライエントとセラピストとの関係性の中に防衛が現れてくると考えているように思います。なので、クライエントーセラピスト関係のタイプを考えて、それに応じた面接をすることは、自然にクライエントの防衛(セラピストの防衛も)を考慮した面接に繋がるのではないかと考えてみました。

  • #8

    品田一郎 (日曜日, 05 5月 2024 22:52)

    さっちゃん、小田島さん、ていねいなコメントをくださり、ありがとうございます。
    クライエント査定ではなくって、関係性の評価なんですね。もう一度読み直して考えてみます。

    マンションの定期総会が迫っててバタバタしているので、反応は遅くなりますが、また考えを進めますので、よろしくお願いいたします。